スマホ決済サービスPayPayの安全対策:なぜ本人確認が必要なのか


現在、多くの人が利用しているスマートフォン決済サービス「PayPay」では、利用者の安全を確保するために本人確認が必要とされています。

なぜこの手続きが重要なのか、そして本人確認を行わない場合にどのような制限や不利益が生じるのかについて解説します。

PayPayで本人確認が求められる理由

PayPayにおける本人確認は、利用者が本当に登録者本人であることを確認するために行われます。

これは、マネーロンダリングやテロ資金の流通を防ぐために不可欠であり、一定の取引を行う際には必須となります。

本人確認を行うことで、利用者は銀行口座を登録し、PayPay残高へのチャージや出金を行うことができるようになります。

本人確認を行わない場合の影響

本人確認を行わない場合、いくつかの制限や不利益が発生します。

特に、本人確認をしないと「PayPayマネー」の利用ができません。

これは、銀行口座からの出金が可能な残高を指し、本人確認を行わないと利用に制限がかかります。

また、銀行口座との連携やチャージにも本人確認が必要です。さらに、PayPayカードの利用上限額も、本人確認を行うことでより高額に設定されます。

本人確認を行う前の利用上限額は、過去24時間で10万円、過去30日間で10万円に制限されています。

一方、本人確認後の利用上限額は、過去24時間で50万円、過去30日間で200万円に引き上げられます。

PayPayの本人認証セキュリティに関する解説

PayPayアプリで行われる本人認証プロセスにおいて、不正使用やなりすましといったリスクは果たして存在するのでしょうか。

ここでは、PayPayにおける本人認証のセキュリティ面についてご説明します。

PayPayの本人認証技術「eKYC」について

PayPayでは、顔認証や身分証明書に基づく本人認証を行うために「eKYC」という技術を導入しています。

スマートフォン決済サービスと銀行口座を結びつける際のリスクが指摘されたきっかけは、2020年9月に起こったドコモ口座を通じた銀行口座の不正利用事件でした。

この事件を受け、多くの企業がスマートフォン決済と銀行口座の連携を一時的に停止しました。

しかし、2021年2月以降、PayPayやd払いといったサービスが「eKYC」を利用した安全な本人認証を実施し、銀行口座との連携を再開しました。

これにより、スマートフォンだけで短時間に安全な本人認証を行うことが可能となりました。

「eKYC」による本人認証の方法

PayPayの「eKYC」を利用した本人認証では、マイナンバーカードや運転免許証に内蔵されたICチップを活用した方法や、身分証明書の厚みを確認するために傾けて撮影する方法などが採用されています。

これにより、スマートフォンだけで「本人であること」を確実に証明できるようになりました。

もしeKYCによる認証が行えない場合は、本人認証が完了しないため、この技術は高い安全性を誇っています。

PayPayの不正利用に対する補償制度

PayPayでは、万が一不正利用が発生した場合に備えて、全額補償される制度を設けています。

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ただし、補償を受けるには、被害が発生した日から60日以内に申請し、警察に被害届を提出するなどの条件を満たす必要があります。

参考:[PayPay公式サイト「補償申請について」](https://paypay.ne.jp/)

PayPayの本人確認手続きの流れ

PayPayで本人確認をするために必要な書類と手続きの手順を詳しくご紹介します。

本人確認に必要な書類

PayPayの本人確認には、以下のいずれか1点が必要です。

– マイナンバーカード
– 運転免許証
– 運転経歴証明書

一般的にはマイナンバーカードまたは運転免許証を使用することが多いです。

健康保険証は本人確認には利用できません。

本人確認の手順

PayPayの本人確認手続きは、以下の手順で行います。

1. PayPayアプリを開き、「アカウント」をタップします。

2. 「本人確認未完了」を選択して手続きを開始します。

3. 本人確認に使用する書類を選択します。今回はマイナンバーカードを例に説明します。

4. 「マイナンバーカード」を選択し、「国籍・地域」を選んで「次へ」をタップします。

5. 「はい、暗証番号で申請します」を選択します。

6. 年齢、職業、利用目的を入力し、「次へ」をタップします。

7. 署名用電子証明書暗証番号を入力し、「次へ」をタップします。

8. マイナンバーカードにスマートフォンをかざしてICチップをスキャンします。

9. スキャンが完了すると、氏名が自動的に入力されます。氏名(カナ)を入力し、「次へ」をタップします。

10. 郵便番号を入力し、「次へ」をタップします。

11. 入力内容を確認し、「本人確認の申請をする」をタップして完了です。

本人確認の申請が完了すると、通常は数日以内に結果がメールで通知されます。

PayPayの本人確認状況の確認方法

もしPayPayで本人確認を行ったか忘れてしまった場合、以下の手順で確認することができます。

【1】PayPayアプリを開き、「アカウント」をタップします。

【2】アカウント名の下に「本人確認済み」と表示されていれば、本人確認が完了しています。

もし「本人確認未完了」と表示されている場合は、本人確認が済んでいません。

本人確認が困難な場合の対応策

前述の通り、本人確認を完了していないと、PayPayで銀行口座からのチャージや出金ができません。

しかし、銀行口座を利用しないチャージ方法として、セブン銀行ATMやローソン銀行ATMからの現金チャージ、またはソフトバンク・ワイモバイルのまとめて支払いによるチャージが可能です。

まとめ

本記事では、PayPayの本人確認に関する情報をお伝えしました。

PayPayで本人確認を行うことで得られる主なメリットは以下のとおりです。

– 出金が可能なPayPayマネーの利用
– 銀行口座からの残高チャージ
– 「PayPay請求書払い」による税金の支払い
– 保険や家賃の支払い、金券ショップでの利用
– 「PayPay資産運用」の利用
– 「PayPayあと払い(PayPayカード)」の利用上限額のアップ

これらのメリットを享受するために、本人確認を行い、PayPayの機能を最大限に活用しましょう。

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