ノロウイルスは、感染性胃腸炎の主な原因の一つです。
ノロウイルスは感染力が強いため、家族内での二次感染が心配ですね。
もし子供がノロウイルスに感染して来てしまったりしたら、注意してしっかり感染予防を行わないと、ノロで家族全滅なんて悲惨なことにもなりかねません。
家族の二次感染を防ぐには、家庭内における予防と対策がとても重要です。
ここでは、ノロウイルスによる家庭内感染を撲滅するためにすべき消毒や家族でできる対策についてまとめています。
正しい方法で家庭内のノロウイルスを撃退しましょう!
ノロウイルス の家庭内感染 を予防するには
家庭内でのノロ感染を完全に予防するには、ノロウイルスがどうやって感染するのか、感染経路を知ってそれに適した対策や消毒方法をとらなくては意味がありません。
家庭内でのノロウイルスの感染経路を知るべし
ノロウイルスの感染力は非常に強く、そのため感染経路も複数あります。
家庭内でのウイルスの感染経路は大きく分けて以下の3通り。
・接触感染;感染した家族の吐いたものや便に触れて、その手や指についたウイルスが口から入って感染する。
感染した家族の手や指に付いたウイルスがドアノブなどにつき、それに触れた手で口に入って感染。
・飛沫感染;感染した家族の吐いたものや下痢便が飛び散ることで、ノロウイルスを含んだ小さな水滴が口に入って感染してしまう。
・塵埃感染;嘔吐物の処理が不十分で、それが乾いてチリやほこりになり空気中を舞って、吸いこんだり口に入って起こる感染。
家庭内でのノロウイルスの感染を断ち切るには、これら3つの感染経路全てに対策する必要があり、かなり大変な作業です。
対策しないと家族全滅の危機が迫っています、頑張りましょうね!
1番はウイルスに触れないこと
家庭内での感染を広げないためには、1番には ウイルスに触れないことです。
ノロウイルス最も含まれているのは、感染した人の吐いたものや便の中です。
これらに触れないことが感染を防ぐ最も重要なことです。
でも子供や家族が外でノロウイルスにかかって来てしまったら、嘔吐したり下痢をしてトイレを汚したりしてしまうので、そうばかりは言っていられませんね。
感染者の嘔吐物や便を片付ける時には細心の注意をはらいましょう。
まずは片付ける人、特にお母さんがウイルスに感染しないようにしないといけません。
マスクや手袋、使い捨てのエプロンなどを着て、ウイルスに触れないように対策してから処理をしましょう。
嘔吐物や便の処理はウイルスに有効な次亜塩素酸ナトリウム(ハイター消毒)をつかって適切に処理しましょう。
なるべくすぐに片付けることも重要です。
乾燥させてしまうと、ウイルスがちりやホコリになって塵埃感染してしまいます。
完全防護の体制で迅速に対応しましょう。
この時換気もお忘れなく!
あと、かた付ける時は周りにだれも近づけないこと!
赤ちゃんをおんぶしてかたずけたりしたら大変なことになるので気を付けて。
処理した後の換気と手洗いも念入りにお願いします。
もしウイルスに触れてしまったら
ウイルスに触れないようにいくら気を付けても、子供が突然吐いてしまったりイレギュラーはつきもの。
慌てて対応して、つい吐物に触ってしまったなんてこともあるでしょう。
そんな時はとにかく口や鼻にウイルスが入ってしまわないように、すぐに確実に手を洗い、うがいをしてください。
服についてしまったらすぐ着替えたり、髪に付いたらすぐに洗いましょう。
1人で看病しているとなかなか難しいかもしれませんが、とにかくウイルス元を放置しないこと。
これが鉄則です。
ノロウイルスをやっつけろ!家庭での消毒のやり方とその期間
どんなに対策しても、目に見えないウイルスから完全に逃れることは困難です。
そのためにできることは消毒です。
正しい消毒で家庭内のウイルスを徹底的にやっつけましょう!
家庭内の消毒のやり方
家庭でできるノロウイルスに有効な消毒は「次亜塩素酸ナトリウムによる消毒」と「高温消毒」です。
ノロウイルスにアルコール消毒は効きません。
次亜塩素酸ナトリウムと高温消毒を、用途や場所に合わせて使い分け、上手に消毒しましょう。
次亜塩素酸ナトリウム消毒のやり方
家庭にある次亜塩素酸ナトリウムといえば、ハイターなどの台所用漂白剤です。
キッチンハイターの裏書を確認してみて下さい。
次亜塩素酸ナトリウムと表示がされていれば使えます。
赤ちゃんの哺乳瓶の消毒に使うミルトンなどの消毒液も使えます。
ノロウイルスを完全にやっつけるためには、消毒の濃度や時間が重要です。
嘔吐物や下痢便などの消毒には次亜塩素酸ナトリウムの消毒液0.1%、
ドアノブやおもちゃなど身の回りの物の消毒には0.02%です。
家庭用のキッチンハイターの原液の濃度は約5~6%なので、ペットボトルで水に薄めて消毒液を作ります。
0・1%の消毒薬は500㎖の水にキャップ2杯のハイターを溶かす。
0.02%は、500㎖にキャップ半分です。
きちんと消毒するのに必要な時間は10分です。
消毒液をつけたら10分置きましょう。
次亜塩素酸ナトリウムは漂白力が強いので、10分間の消毒が終わったら水拭きで消毒液を吹きとっておきましょう。
高温消毒のやり方
ノロウイルスに有効な高温消毒の方法は、85度以上を1分以上継続して行う事です。
熱に強いものは煮沸が簡単でいいですね。
あと、次亜塩素酸ナトリウムの消毒では色落ちが心配なものや腐食してサビてしまう心配のある金属などには高温消毒をするといいです。
煮沸できないソファーやベット、布団、カーペットなどの大きくて洗えないものには、流行りの高温スチーマーや、スチームアイロンなどで1分以上蒸気を使った高温消毒をするのがおすすめです。
消毒すべき場所
消毒が必要な場所は、主に家族みんなが触る共用の部分です。
0.02%の次亜塩素酸ナトリウムの消毒液で拭いてこまめに消毒しましょう。
消毒液が使えないところは高温消毒で対応してください。
下着やタオルなどの布製品は洗濯を分けることも予防になります。
嘔吐物や便で汚れたエプロンや服などについては念のため0.1%の消毒液に10分つけるか、熱湯で1分以上高温消毒をすると良いです。
<消毒が必要な場所やモノ>
・ドアノブ
・テーブルやイス
・ベット回り
・トイレ周り
・水回り(特に水道の蛇口)
・お風呂
・子供のおもちゃ
・スリッパの裏
・掃除道具や消毒用品
・タオル etc
身の回りの、家族みんなが素手で触るものは0.02%の次亜塩素酸ナトリウムで消毒しましょう。
一般に売られているのろぱんちやノロキラーSなども0.02%の次亜塩素酸ナトリウム消毒液同様、身の回りの消毒に向いています。
消毒が必要な期間
消毒が必要な期間は2週間から1か月です。
ウイルスが生きている時間は乾燥すると気温4度で60日間、20度で2~3週間です。
また感染者がウイルスを体外に出す期間が短くて2週間、長い場合だと1か月もの間、便の中などに排出されつづけます。
上で示した消毒が必要な期間は、このことを考慮した時間です。
感染した家族が子供の場合は、手洗いなどが十分にできないことが予想できるので長めの期間消毒した方が念のためです。
ノロウイルスの流行する時期は寒いのでおこたりがちな換気にも心がけましょう。
ノロウイルス、家庭ですべき その他の対策
家庭では、家族ならではのノロウイルスの感染対策が必要です。
なぜなら、家庭では食事やトイレ、入浴などを共にするので、感染のリスクもグッと広がるからです。
家では毎日、入浴をしますよね。
ノロウイルスの排出期間中にお風呂のお湯からノロウイルスの感染が起きたという事例もよくあります。
感染している人はシャワーで済ませたり、寒い時期なので湯船に漬かりたいでしょうから順番を最後に入浴しましょう。
こどもや赤ちゃんがノロのときは親が手伝わなければ入浴できませんね。
その場合は、一緒に入らずマスクや手袋をして子供だけを入浴させた方が安全です。
ベビーバスなどがあれば子供だけを入浴させるのに便利です。
その他にも家族でできる感染予防は他にもあります。
・家族それぞれの手洗いや うがい
・同じタオルを使わない
・トイレはふたを閉めてから流す
家族で協力し合ってウイルスの二次感染対策をしましょう。
まとめ
いかかだったでしょうか。
家庭では生活するうえで共有するものが多い分、二次感染の予防策もたくさんになってしまいます。
ですので、家庭内感染の予防には家族全員で協力して対策することが大切なポイントです。
助け合って予防対策をし、ノロウイルスによる家族全滅を阻止しましょう!