バセドウ病の治療薬
病院でバセドウ病の診断を受けると、まず
投薬での治療提案がされます。
そして、これから飲み始めるおくすりの副作用などの説明も
この時に併せて受けるのですが、
バセドウ病になった事実を受け入れるのに精一杯で
きちんと理解できなかった経験が私もあります。
そこで、ここでは一般によく処方されるバセドウ病治療薬と
その副作用について解説していきます。
おくすりの種類
①メルカゾール
一般的によく処方される抗甲状腺薬。
甲状腺の過剰な働きを抑える作用のある おくすりです。
甲状腺ホルモンの生成が抑制され、ホルモン量を正常値に近づける
目的で用いられます。
始めは多めに服用し、経過に合わせて徐々に量を減らして処方されます。
プロパシール(チラウジール)
メルカゾール同様、
甲状腺の過剰な働きを抑える作用のあるおくすりです。
これから妊娠を希望している場合には、
メルカゾールでは
妊娠初期での胎児への奇形発生の可能性がある
ため、こちらが使われます。
おくすりの副作用
メルカゾール、プロパシールともに副作用の多いおくすりです。
2週間ごとの血液検査など、経過観察が重要です。
ご自身でも体の変化に注意して生活するようにしましょう。
では、どんな副作用があるか詳しく見ていきましょう。
・じん麻疹、かゆみ
飲み始めて2~3週間に現れることが多く、
発生率は全体の約10%です。
かゆみが強い場合、かゆみ止めの処方が行われます。
赤いブツブツが出たときは、
おくすりの中止が必要な場合があるので、
すぐに受診しましょう。
わたしも腿のあたりにブツブツが出ましたが、かゆみもなく
特に血液検査の結果に異状が見当たらなかった為、
様子をみましょうっていうことで特に何の治療もありませんでした。
今現在もとこどころブツがありますが、何の問題も起きていません。
・肝機能障害
おくすりを飲み始めて2週間~3か月のころによく起こります。
発生率は2~3%です。
肝機能の低下が強くみられたり、黄疸の出た場合は、
おくすりが服用中止になることもあります。
医師の指導を守り、
2週間ごとの受診を心がけましょう。
バセドウ病の影響で、
肝機能に影響がすでに出ている場合などがありますが、
その場合は甲状腺機能が安定することで
肝機能が良くなる傾向にあります。
・無顆粒球症
白血球のなかの顆粒球という、
体を病気から守るバリア機能を司る成分が減少して、
扁桃腺が腫れたり
風邪症状が出たりします。
発生率は0.1~0.5%と低いですが
熱が出たりのどが痛くなったりしたらそのサインです。
まれに肺炎や敗血症などの重症な感染症が起きてしまうこともあるので、
体の変化に注意し、何かあったらすぐに受診しましょう。
また予防には、2週間ごとの血液検査が有効ですので、
必ず通院をしましょう。
まとめ
人によって抗甲状腺薬の処方量は違います。
症状が進行している場合ではおくすりの量が多くて
不安に思うかもしれませんが、
飲み続けることで甲状腺ホルモンは落ち着き、
徐々におくすりの量も減っていきます。
副作用についても、
定期的な受診を心がけてさえいれば、
予防と対策が可能ですので、
おそれ過ぎることはありません。
医師から処方されたおくすりを毎日忘れずきちんと飲み、
定期的な受診を心がけることで、多くの場合、
バセドウ病の症状は緩和されていきます。
そうして、健康だった時と変わらない穏やかな日常生活を取り戻しましょう。